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「約束の地」なお話

私は樋口先生の犬が出てくる山岳小説の大ファンです。

先日樋口先生のご自宅のお庭で対談を企画した時の余談を…。
何百坪の敷地に建つ素敵なおうち。
10数年前に建てられたそうですが、目の前の高原がお庭というなんとも贅沢なおうちです。

樋:「昔、狩猟期間になると、この庭先にまでハンターが来て銃を撃っていたんですよ」
私:「え!それ『約束の地』と同じじゃないですか?」

『約束の地』というのは2010年に第12回大藪春彦賞を受賞された樋口先生の作品です。
高原でペンションを経営している一家の朝食のシーンから始まります。
その庭先にハンターが入り込み、怒ったお父さんが文句を言いに家の外へ出ていきます。
そして、カーテン越しに心配して見ている妻、娘の前でそのお父さんは撃ち殺されてしまう。
そのシーンは、年頃の「娘」目線で書かれており、私には大変ショッキングな描写でした。
(あ、『年頃』のころを思い出してね^^;)
約束の地

樋:「そう、あのシーンはお父さんが死ぬ以外は本当にあった通りです。
   私、銃を向けられましたから」

えーーーー!!!
銃を向けられる…!この日本で!
そんな体験、想像もできません。
私だったらそれだけで腰が抜けそうです。

樋:「それからは、本当に色々と大変でした。地元の人との軋轢もあり…。
   その時は戦うか逃げ出すかのどっちかだと思いましたね。
   そして戦うことにしたんです」

ジーンズにダウンベスト姿でそう語る樋口先生のカッコいいこと!
(↑当初『ダウンのジャケット姿』と書いて樋口先生に事前確認していただいたら、
「『ダウンベスト』がベストですね」とご指摘いただきました^^;←このご指摘の公開は未承認w)

私の脳裏に浮かんだのは昔映画で観た「アドベンシャー・ファミリー」のお父さん!
家族を守り様々なものと戦うあのお父さん、本当に素敵でした!

地元で交渉しても効果がなく、ブログに書いたところ、TV局がそれを見て取材に来ることになったそうです。
最初に来たのがフジテレビ。次がTBS。
「”自宅周辺を銃猟禁止区に指定”という悲願がかない、また地元とは互いの妥協案を見出すにいたった」
とおっしゃる樋口先生。

まさにペン(ブログ)は剣(銃)より強しだったわけです!

田舎に限らず、世の中には
「慣習」、「長い触手に巻かれる心地よさ」、「無意識に刷り込まれるナイラルラトホテップのプロパガンダ」
が満ちています。
そんな中で、「間違っているものは間違っている」というメッセージが込められた樋口先生の作品が私は大好きです。
そのメッセージは決して押しつけがましいものではなく、
自然を愛し、家族や犬を愛し、また闇に恐怖する私たちの心に、
時に優しく、時にショッキングに語りかけてきます。

樋口先生の「インスマスの影」オマージュが発売されるのは秋になりますので
ぜひその前に先生のその他の作品を読んでみてください。

樋口先生の作品はこちら
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邪神の巫女

Author:邪神の巫女
クトゥルー様にお仕えしています。
クトゥルー様の教えを記した経典作りと宣教に日夜励んでいます。

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