「魔道コンフィデンシャル」、朝松健先生より!
待ってました!
待ってたでしょう、皆様も!
朝松先生より新作のプロットをいただきました!
お読みになる前に…念のためにお近くにAEDをご用意くださいませ!
↓ここから
第二次大戦の余塵未だ冷めやらぬ1940年代のシカゴ。
日本人でありながらマフィアのドンとなった男がいた。
その名は衛藤健。別名をモンタナ・ジョー。
今はマフィアのドンたちから、畏怖の念を込めて「トウキョウ・ジョー」と呼ばれている。
シカゴの暗黒街の住人のみならず、日系人から恐れられる衛藤だったが、この三ヶ月、その表情は冴えなかった。
それというのも、衛藤は何者かの監視に悩まされていたからだ。
視線はシカゴ市警のものでも、FBIのものでもなかった。それらより遥かに邪悪な気配を帯び、悪意と嘲笑に満ちた視線を持った「何者か」である。
衛藤はそれと似た視線をかつて何度も浴びていた。戦前は、シカゴのイタリア人街で、イタリア系のギャングたちから。戦時中は日本人収容所で、彼を尋問する情報将校やFBIから。
だが、今回の視線はFBIや警察ではない。視線と前後して衛藤は悪夢を見はじめた。
夢の中で『ジョー』と叫ぶ声が響く。『地下に行くな、ジョー』…だが悪夢の中で衛藤はその声を振り切って地下室に続く石段を下ろうとする。
それを阻止するように背後から悲鳴が響く。
『助けてくれ、ジョー』『見たこともない化け物だ』『行くな、ジョー! お前もやられるぞ!!』
悪夢に憔悴した衛藤の許に、今度は、番号を公開していない「組織」の電話宛にに連絡が入る。
『黄の封印【イエロー・シール】と同化するな。一刻も早く黒い書と”窓”を燃やせ』
衛藤は組織を使って電話の主を追う。
それがポーランド系イスラエル人旅行者と突きとめるが、衛藤には心覚えがなかった。
それと前後してシカゴ市内でおぞましい儀式殺人が頻発する。
新聞で被害者の名前を読んだ衛藤は愕然とした。
いずれも日系で、戦時中は二世部隊に志願し、ヨーロッパ戦線で戦った人間ばかりで──全員、衛藤の戦友だったのだ。
衛藤の耳の奥で声が響いてきた。
『ジョー!』『地下に行くな、ジョー!』そして、彼は全てを思い出した。
第二次大戦中のヨーロッパで、二世部隊の本隊とはぐれた彼と戦友たちが暗黒の樹海の中に建つ城館で何を目撃し、何名の戦友たちが如何なる死を迎え、彼自身もどんなに恐ろしい心理的外傷を負ったのかを。
「そうだ。俺は瀕死の状態で発見され、アメリカに送還され、薬物と催眠術によって樹海の城館で遭遇した事件を忘れさせられたんだ」
・・・思い出した衛藤の前に謎のイスラエル人が現われて、告げる。
「今なら間に合う。君はまだ黄の封印とならずに済む。私とマフィアの闇銀行に行こう。そして、貸金庫に君が入れた“ヨス=トラゴンの窓”と黒い書をその場で処分するのだ。……『無名祭祀書』を」
物語は、ここから、はじまる。
↑ここまで
発売は年内末!
「あの方向」に呪文を唱えてマテ!
待ってたでしょう、皆様も!
朝松先生より新作のプロットをいただきました!
お読みになる前に…念のためにお近くにAEDをご用意くださいませ!
↓ここから
第二次大戦の余塵未だ冷めやらぬ1940年代のシカゴ。
日本人でありながらマフィアのドンとなった男がいた。
その名は衛藤健。別名をモンタナ・ジョー。
今はマフィアのドンたちから、畏怖の念を込めて「トウキョウ・ジョー」と呼ばれている。
シカゴの暗黒街の住人のみならず、日系人から恐れられる衛藤だったが、この三ヶ月、その表情は冴えなかった。
それというのも、衛藤は何者かの監視に悩まされていたからだ。
視線はシカゴ市警のものでも、FBIのものでもなかった。それらより遥かに邪悪な気配を帯び、悪意と嘲笑に満ちた視線を持った「何者か」である。
衛藤はそれと似た視線をかつて何度も浴びていた。戦前は、シカゴのイタリア人街で、イタリア系のギャングたちから。戦時中は日本人収容所で、彼を尋問する情報将校やFBIから。
だが、今回の視線はFBIや警察ではない。視線と前後して衛藤は悪夢を見はじめた。
夢の中で『ジョー』と叫ぶ声が響く。『地下に行くな、ジョー』…だが悪夢の中で衛藤はその声を振り切って地下室に続く石段を下ろうとする。
それを阻止するように背後から悲鳴が響く。
『助けてくれ、ジョー』『見たこともない化け物だ』『行くな、ジョー! お前もやられるぞ!!』
悪夢に憔悴した衛藤の許に、今度は、番号を公開していない「組織」の電話宛にに連絡が入る。
『黄の封印【イエロー・シール】と同化するな。一刻も早く黒い書と”窓”を燃やせ』
衛藤は組織を使って電話の主を追う。
それがポーランド系イスラエル人旅行者と突きとめるが、衛藤には心覚えがなかった。
それと前後してシカゴ市内でおぞましい儀式殺人が頻発する。
新聞で被害者の名前を読んだ衛藤は愕然とした。
いずれも日系で、戦時中は二世部隊に志願し、ヨーロッパ戦線で戦った人間ばかりで──全員、衛藤の戦友だったのだ。
衛藤の耳の奥で声が響いてきた。
『ジョー!』『地下に行くな、ジョー!』そして、彼は全てを思い出した。
第二次大戦中のヨーロッパで、二世部隊の本隊とはぐれた彼と戦友たちが暗黒の樹海の中に建つ城館で何を目撃し、何名の戦友たちが如何なる死を迎え、彼自身もどんなに恐ろしい心理的外傷を負ったのかを。
「そうだ。俺は瀕死の状態で発見され、アメリカに送還され、薬物と催眠術によって樹海の城館で遭遇した事件を忘れさせられたんだ」
・・・思い出した衛藤の前に謎のイスラエル人が現われて、告げる。
「今なら間に合う。君はまだ黄の封印とならずに済む。私とマフィアの闇銀行に行こう。そして、貸金庫に君が入れた“ヨス=トラゴンの窓”と黒い書をその場で処分するのだ。……『無名祭祀書』を」
物語は、ここから、はじまる。
↑ここまで
発売は年内末!
「あの方向」に呪文を唱えてマテ!
スポンサーサイト